〜 紅茶の歴史編 〜
☕世界を動かした紅茶
18世紀後半、イギリスの植民地だったアメリカでは、本国同様に茶の消費が増加していました。
しかし政府が課した茶税への反発から不買運動と密輸が広がり、
茶の独占輸入権を持っていた東インド会社は大量の在庫を抱えてしまいます。
1773年、この在庫を安く販売するため東インド会社の関税を免除する「茶法(茶条例)」が制定されると、
本国政府のでたらめな政策に反発した人々は
ボストンに入港した同社の船を襲い、
積荷の茶を海に投げ捨ててしまうという事件を起こしました。
これが世界史上有名な「ボストン・ティーパーティー事件」です。
これがきっかけとなり、後にアメリカの独立戦争へと発展していきました。
また、茶を中国からの輸入にのみ頼っていたイギリスは、需要の増加に伴い支払いにあてる銀貨が不足したため、
当時植民地だったインドのアヘンを中国へ
盛んに輸出するようになりました。
この貿易による軋轢がアヘン戦争(1840-1842)を引き起こすこととなったのです。
ボストン・ティーパーティー
『ALL ABOUT TEA』W. H. Ukers. 1935
☕アイスティーの誕生
アイスティーはアメリカが発祥と言われています。
1904年、アメリカのセントルイスで開かれた博覧会での出来事です。
あるイギリス人がインド紅茶普及のためホットティーを提供していました。
ところが、猛暑のため、ホットティーに関心を持ってくれる人がいません。
そこで、グラスに氷を入れてホットティーを注いだところ、たちまち大盛況となりました。
これがアイスティーの始まりといわれています。
☕「お茶のことを何と呼びますか?」 呼び方でわかるお茶の伝播
世界各国におけるお茶の呼び方は主に2通り!
現在世界各国で使われている「茶」を意味する言葉は「チャ」か「ティー」の、いずれかに大別されます。
もとはどちらも中国で、広東語の「チャ」と福建語の「テー」がその語源です。
「チャ」は陸路経由で広まり、北は北京やモンゴルへ、西はチベット、インドを経て中近東各地、ロシアへと。
一方「テー」のほうは、福建の港・アモイで貿易を始めたオランダの影響が強く、
イギリス、フランス、北欧各地など、海路で広まったといえそうです。
☕お茶の飲用習慣の始まりは緑茶から
実は、世界で最も飲まれているお茶は「紅茶」なんです!
日本では、緑茶を飲む機会が多いですね。
世界的にも、お茶の飲用習慣は緑茶から始まりました。
ところが現在では、世界で1年に生産される約530万トンのお茶(カメリア・シネンシスから作られたもの)のうち、
実に60%近くを紅茶が占めています。
多くの国々で紅茶が親しまれていることがわかりますね。
ちなみに緑茶は30%強、烏龍茶などその他のお茶はわずか数%の生産量しかありません。
また、日本の茶の生産量は約7.6万トンですが、ほとんどを緑茶が占めています。
そんな緑茶大国の日本でも、近年では「タピオカミルクティー」や「フルーツティー」など 紅茶を主体としたドリンクを目にすることが多くなりました。
いまや紅茶をベースにしたアレンジメニューは欠かせないのではないでしょうか?
☕緑茶、煎茶の商品のご紹介
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